はじめてのコーヒー豆の種類と選び方!5つの基本ポイント

コーヒー豆の選び方は、初めての方にとって最初は少し複雑に感じることもあるかもしれません。しかし、この記事では、コーヒーのことをあまり知らないけれど美味しいコーヒーを楽しみたいという方に向けて、コーヒー豆の選び方をシンプルに説明していきます。

コーヒー豆の種類、産地、熟成、焙煎度、挽き方など、基本的な5つのポイントを紹介します。これらのポイントを理解し、実際に試してみることで、あなたも美味しいコーヒーを楽しむためのスタートを切ることができるでしょう。

目次

①コーヒー豆の種類とは?

はじめてのコーヒー選びの前に、コーヒー豆の種類について理解しましょう。コーヒー豆は品種が200種類以上あると言われていますが、一般的に流通しているのは、主にアラビカ種とロブスタ種の2つに分かれます。美味しいコーヒーのほとんどはアラビカ種がベースとなっています。日本の自家焙煎コーヒー店でも、ほぼ100%がアラビカ種を使用しています。

コーヒーの木は年間を通じて、平均気温20℃前後と豊富な雨量がある熱帯地域で育つのが最適です。この条件を満たす地域で、おいしいコーヒー豆が生産されています。

アラビカ種とロブスタ種の特徴をもっと詳しく見てみましょう。

アラビカ種

アラビカ種の原産地はエチオピアで、世界中で最も多く生産されているコーヒーの種類のひとつです。コーヒー豆の総生産量の60%以上を占め、その品質と風味の豊かさから高く評価されています。アラビカ種のコーヒーは、香りと風味を楽しみたい人に向いています。

ただし、アラビカ種は特に病気や害虫に弱いため、一般的に高地で栽培されています。高地の気温と適度な雨量が、アラビカ種の成長に適しています。これらの条件が整うことで、高品質なコーヒー豆が収穫されます。

また、アラビカ種は多くの品種に分かれており、その中でもブルボン種やティピカ種などが特に有名です。これらの異なる品種は、コーヒーの風味や特性を多様にし、コーヒーの世界をさらに豊かにしています。

ロブスタ種

ロブスタ種のコーヒーは、主にアフリカや他の熱帯地域で育てられています。アラビカ種よりも力強く、濃厚な味わいが特徴で、一般的にはコクがあり、わずかに苦味を感じられることが多いです。そのため、エスプレッソや濃いコーヒーとして好まれています。ロブスタ種のコーヒーは、独自の風味を楽しむことができ、特にコーヒーの濃い味わいを好む人に向いています。

また、ロブスタ種のコーヒーは、アラビカ種に比べて、病気や害虫に対する強い耐性を持っています。この頑健性により、厳しい環境下でもコーヒーを栽培することができ、そのためロブスタ種は比較的低コストで取引され、主に缶コーヒーやインスタントコーヒーの製造に用いられています。

また、ロブスタ種のコーヒーは、アラビカ種と比べて、病気や害虫に対する強い耐性を持っています。そのため、過酷な環境でもコーヒーを栽培することができ、ロブスタ種のコーヒーは一般的に手ごろな価格で取引され、主に缶コーヒーやインスタントコーヒーの製造に利用されています。

②コーヒー豆の産地と特徴

コーヒー豆の産地は、アフリカ大陸を起源とし、現在では世界60数カ国で栽培されています。有名な生産国にはブラジル、コロンビア、エチオピア、ケニア、グアテマラなどがあります。これらの国々は、コーヒーの木が育つのに必要な条件である降雨量、日当たり、温度、土質などが揃っている地域でコーヒーが生産されています。

生産国の多くは、地理的に北緯25度から赤道をはさんで南緯25度までの帯状のエリアに集中しており、この帯状の地域は「コーヒーベルト」と呼ばれています。コーヒー豆の栽培は、生産地の気候、地形、栽培環境に合わせて行われ、産地ごとに異なるコーヒーの「個性」を生み出します。その「個性」は苦味、酸味、甘み、香りなど、コーヒーの要素を楽しむことができます。ここからは主なコーヒー豆の産地とその特徴をご紹介します。

原産国特 徴
ブラジル酸味と苦味のバランスが良く、浅煎り〜深煎りまで幅広く楽しめる
コロンビア重量感のあるコクと甘い香りが特徴で、中煎り〜深煎りがおすすめ
ケニア果実のような甘く爽やかな酸味と香りが特徴で、後味もすっきり
グアテマラ華やかな香りと上品な酸味が特徴で酸味を活かすなら浅〜中煎りが最適
マンデリンコクのあるやわらかな苦味が特徴で、中煎り〜深煎りがおすすめ
主なコーヒー豆の産地とその特徴

コーヒーの産地を知ることは、一杯のコーヒーを通じて世界中の風土や文化を感じる素晴らしい体験となりますね♪

③コーヒー豆の熟成と収穫時期とは?

美味しいコーヒーを淹れるために、コーヒー豆の熟成と収穫時期について理解することは欠かせません。どの時期に収穫するかは、コーヒー豆の風味を調整するためにとても重要な要素となります。この記事では、コーヒー豆の収穫時期と熟成についてわかりやすく解説します。

コーヒー豆の収穫時期

コーヒー豆の収穫時期は、コーヒーの風味に大きな影響を与えます。早すぎる収穫では風味が不足し、酸味が強調されます。逆に、遅すぎる収穫では苦味が増し、風味が鈍くなる可能性があります。

アラビカ種とロブスタ種、これらのコーヒー豆の種類によっても収穫時期が異なります。高地で育つ繊細な風味が特徴のアラビカ種は、通常6月から9月に収穫されます。一方、力強く濃厚な味わいが魅力のロブスタ種は、低地や熱帯地域では通年で収穫が行われますが、最も多くの収穫が11月から2月に行われます。

コーヒー豆の熟成段階

コーヒー豆は、収穫後にさらなる熟成が必要です。このプロセスは、コーヒーの風味と香りを最大限に引き出すために非常に重要です。通常、コーヒー豆の熟成には3つの主要な段階があります。これらの段階は、「ニュークロップ」、「パーストクロップ」、「オールドクロップ」と呼ばれ、それぞれが風味に異なる影響を与え、最終的な味わいを形作ります。ここからは、3つの段階について詳しく見ていきましょう。

熟成段階豆の特徴
ニュークロップ
New Crop
収穫後数ヶ月の青々とした新豆。水分をたっぷり含み緑がかった色をしている。
収穫して間もない、最も新鮮な生豆。
パーストクロップ
Past Crop
前年度に収穫された1年熟成の豆。程良く水分が抜け表面が白っぽい。
風味はやや劣化するが、価格が比較的手ごろ。
オールドクロップ
Old Crop
収穫から数年経過した黄褐色の熟成豆。収穫から3年以上経過した生豆。
風味が大幅に低下し、一般的に避けられる。
コーヒー豆の熟成段階と特徴

コーヒーの風味は、コーヒー豆のタイプ、収穫時期、そして熟成度によって大きく左右されます。自分の好みに合ったコーヒーを見つけるために、さまざまなコーヒー豆を試してみましょう。

④コーヒー豆の焙煎による味の違い

コーヒーを楽しむ上で焙煎(ロースト)は、とても重要な工程です。焙煎は、生豆を高温で焼いて、コーヒー独自の色、香り、風味を引き立てます。実際、コーヒーの味わいの大部分は、焙煎の度合いによって大きく変わります。つまり、焙煎度が異なると、コーヒーの風味にも大きな違いが現れます。

焙煎の度合いは、一般的に浅炒りから深炒りまで8つの段階に分類され、それぞれが異なる特性を持っています。浅いものから順に次のように呼ばれています。

  • ライトロースト
  • シナモンロースト
  • ミディアムロースト
  • ハイロースト
  • シティロースト
  • フルシティロースト
  • フレンチロースト
  • イタリアンロースト

ライトローストは、焙煎が浅く、そのため酸味が際立つ特徴があります。ミディアムローストは中煎りで、酸味が強く、苦味は控えめで、アメリカンタイプの軽やかな味わいが楽しめます。

ハイローストは、酸味と共にやわらかい苦味や甘味を感じられ、コーヒーの美味しさが豊かに広がります。シティロースト以降は深煎りとなり、バランスのとれた酸味と苦味が特徴です。

自分の好みに合った焙煎度を見つけることで、コーヒーをより楽しむことができます。コーヒーを美味しく楽しむための大事なポイントですね♪

⑤コーヒー豆の挽き方

コーヒーを美味しく楽しむために、挽き方はとても大切なポイントです。挽き方によって、コーヒーの風味や味わいが大きく変わります。ここからは、コーヒーの味を引き立てるための基本的なコーヒー豆の挽き方や、挽き目ごとの特徴についてわかりやすくお伝えします。

美味しいコーヒーを楽しむための3つの挽き方

コーヒーを淹れる楽しみの一つとして、コーヒー豆の挽き方はとても大切です。挽き方には、細挽き、中挽き、粗挽きの3つの主要なタイプがあり、それぞれ異なるコーヒーの味わいを楽しむことができます。これらの違いと、どの挽き方がどのようなコーヒーに合うか、簡単にご説明します。コーヒーをもっと美味しく楽しんでみましょう

細挽き:苦味が際立つ味わいに最適

粉の粒子はパウダーに近い、グラニュー糖ほどの大きさです。細挽きのコーヒーは、表面積が多いため、水との接触が良く、豆の風味が豊かに広がります。この挽き方は、苦味系のコーヒーに最適で、マキネッタや水出しコーヒーにぴったりです。また、さらに細かい極細挽きは、エスプレッソマシンで使用するのに適しています。

中挽き:一般的なレギュラーコーヒー

粉の粒子はザラメ糖とグラニュー糖の中間ほどの大きさです。この挽き方は、通常のレギュラーコーヒーに最適です。ペーパードリップ、ネルドリップ、コーヒーメーカー、サイフォンなど、多くの淹れ方に適しています。中挽きのコーヒーは、バランスの取れた風味が楽しめ、幅広いシチュエーションで愉しむことができます。

粗挽き:酸味系のコーヒーと相性が良い

粗く挽かれたコーヒー豆は、ザラメ糖ほどの粒の大きさで、フレンチプレスやパーコレーターなど、お湯に粉を浸漬させる淹れ方に最適です。粗挽きは、酸味系のコーヒーに向いており、しっかりとした味わいを楽しむことができます。

コーヒー豆を挽く道具とは?

最後に、使う道具も重要です。手動でコーヒー豆を挽くためのグラインダーや、電動のコーヒーミル、エスプレッソマシン、フィルターコーヒーメーカーなど、さまざまなコーヒーを淹れる道具が存在します。選ぶ道具によって、淹れるコーヒーの味わいにも影響がありますので、自分の好みに合ったものを選びましょう。ここでは、一般的な手動コーヒーグラインダーと電動コーヒーミルについて、それぞれの特徴と使い方を詳しく説明します。

手動コーヒーグラインダー

手動コーヒーグラインダーは、手でコーヒー豆を挽くためのシンプルで使いやすい道具です。ハンドルを回すことでコーヒー豆を挽きます。手動操作のため、電源が不要で、キャンプや旅行など、どこでも使用できます。さらに、挽き具合を調整できるモデルも多く、自分の好みに合わせてコーヒー豆を挽くことができます。

電動コーヒーグラインダー

電動コーヒーグラインダーは、電力を使用して迅速にコーヒー豆を挽く道具です。ボタンを押すだけで簡単に挽けるため、忙しい朝でも便利です。また、精密な挽き具合の調整が可能で、コーヒーの風味をカスタマイズできます。電動グラインダーは、コーヒー好きの人や大量にコーヒーを淹れる人に適しています。

まとめ

コーヒー豆の世界は奥深く、美味しい一杯を淹れるためにはさまざまな要素が絡み合っています。アラビカ種とロブスタ種、コーヒー豆の産地と特徴、収穫時期と熟成段階、焙煎度による味わいの変化、そして挽き方や道具の選び方。これらの要素を理解し、組み合わせることで、あなただけのコーヒー体験が広がります。ぜひ楽しみながらコーヒーの奥深さを探求し、最高の一杯を見つけてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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